女性活躍について一考:ブログ

まだまだ国会でも地方議会でも女性議員の数が少なすぎます。先進国の中でもジェンダーギャップ指数は最低水準が続いている状況です。女性の議員がゼロだとどうなるか?を考えるとよくわかります。男性議員が頭の中で考える女性が生きやすい社会・家庭が実現しても、決して世の中の女性は救われない。われわれ女性は特別扱いや腫れ物に触るような扱いを期待しているわけではないのです。男性と同じように、家庭や職場でやりがいや希望(給与水準・処遇・昇進)を持って生きたいだけなのです。
結婚・出産・子育て・介護など、ライフステージの変化が節目となって不連続な、不本意な生活を余儀なくされる女性がまだまだたくさんいます。さらに、年代ごとに生理や更年期など、女性特有の健康の課題も生涯ついてきます。それらを男性に理解されないことが原因で女性の持つ素晴らしい能力や感性を十分に発揮することができないのは社会にとっても損失です。
女性議員が増えることによって、女性に対する理解がもっと深まれば、間違いなく社会全体に必要な政策(防災や育休・復職支援など)の優先順位が変わります。それは、女性にとってだけではなく、男性も、赤ちゃんや子どもたちや高齢者の方々、障害をお持ちの方々、多様性に富んだ社会の構成員皆さんがより生きやすい社会を作ることができると思うのです。福祉・医療・教育の進んだ北欧諸国をみてもそれは明らかです。
賃金格差や処遇改善は言うまでもなく、子育てにもっと関わりたいパパたちを応援したり、本来あるべきジェンダーの平等を追い求めることは、2030年に向けて世界が合意した持続可能な開発目標であるSDGsの基本理念でもあります。もちろん、政治の世界だけでなく、企業の側や男性の側の意識改革が必要ということは申すまでもありませんが、まずは社会の方針決定過程への女性の参画。意思決定機関への女性代表を増やすことが求められます。
聞こえのいい言葉だけを並べる時代はとっくに過ぎましたが、私はクォータ制(構成男女比をあらかじめ決めるやり方)を推進する事にはずっと抵抗がありました。でもそうしないと100年経っても今の状況が変わるようには思えないと今は考えています。
イエ制度や選択的夫婦別姓制度については、意見の割れることも承知しています。広く国民的議論が必要だとは思いますが、それにつけても男女がほぼ同数の下での議論にしなくてはなりませんね。

愚痴ってばかりいても始まりませんので、私が自民党大阪府連女性局長を拝命して、一昨年10月から取り組んでいるプロジェクト“watashiba “があります。問題意識は上記のような状況を打破することにあり、座学ではなくすべての参加者が発言をする“ワールドカフェ方式”というスキルを用い、ファシリテーター萩原なつ子先生(国立女性教育会館理事長)の魅力あふれる進行で次々とアイデアを出していくものです。メンバーの意見に対し絶対に否定的なことを言わないで傾聴する、などのルールがあり、和気あいあいと課題解決の糸口を見つけたり理解の深度を深めたりすることができます。
例えばお題を「トイレについて」と決めるとしましょう。たちまちトイレに対する感想や経験談が湧き出てきます。今度はどうしたら理想のトイレを公共の場所に作ることができるか、というお題へと発展していきます。このように、様々な意見・アイデアはおしゃべりが好きでコミュニケーション力に秀でた女性の特性を活かしたメソッドであると同時に臨機応変に進行を楽しむことのできる、この“ワールドカフェ方式”が好評を博し、様々な機会にご紹介しております。
写真は、地域でいきいきと活躍する女性たちの拠点“クレオ中央”(大阪市天王寺区上汐5₋6₋25)他4館(南部・東部・西部・子育て館)で子育てや就労支援・ライフプラン相談・DV相談だけでなく、男性の悩み相談も大阪市が取り組んでいます。
https://www.creo-osaka.or.jp

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